仕事の関係で5年に1回くらいの割合で転勤があり、その度に引越しを行っています。
何度行っても大変なもので、いつも準備がぎりぎりになってしまい、前日の夜などは徹夜ということも少なくありません。
数ある引越しの中でも大変だったのは、2011年の3月のことでした。
長野県から北海道へ転勤ということだったのですが、東日本大震災が発生したために、東北及び東北を通る引越しは大混乱となったのでした。
荷物はJR貨物で運ぶのですが、1日に運ぶことができるコンテナの数が制限されていました。
わたしが頼んだ引越会社の場合、1日1つのコンテナしか運ぶことはできないということでした。
それでも移動しないわけにはいきませんから、予定通りの日に荷物を搬送してもらい、到着はいつになるかわからないということになりました。
このようなことはこれまで1度も経験したことがなかったので本当に不安でした。
私自身は北海道へフェリーで行くことにしました。
新潟港から小樽港まで1日かけてののんびりした船旅でしたが、クルマの中には、とりあえずすぐに必要になるもの、たとえば、ふとんやスーツや下着、洗面道具、電子ジャー、ちゃわん、お箸などトランクに詰めるだけ詰め込みました。
フェリーの中には東日本大震災のために駆けつけた北海道県警の方々も同船していて、震災の大変さが伝わってきましたが、震災の影響は本当に様々なところへも波及しているのだと実感しました。
小樽港へ到着すると、道路には雪がまだ残っており、肌を刺すように寒かったのを覚えています。
そして、転居先の住所を便りにクルマを走らせました。新居に到着すると、中はがらんとしていました。
通常であれば、この後すぐに荷物の搬入ということになるのですが、いつ荷物が到着するかもわかりません。
そのような状態の中で、北海道での生活がスタートしたのでした。
結局荷物が到着したのはわたしが北海道に到着してから1カ月半後のことでした。
また、秋田から長野へ転勤したときのことも忘れられない体験として記憶に残っています。
転勤の辞令が出ると、いつも最初にすることは、これから何をしなければならないのかを書きあげることです。
引越しの際にしなければならない準備は非常に多いので、とても不安になります。
しかし、こうしてやるべきことを1つ1つ書きあげておくと、何をしなければならないのかと焦ることがなくなります。
そして、優先順位をつけながら、そこに書きあげられた1つ1つのことを行っていき、終了したものからチェックを付けていくのです。
このやらなければならないもののリストは、引越し会社の選定、仕事関係のこと、子供の学校のことや転出届や転入届のような役場関係のこと、インターネットや水道、ガス、電気、各種カードや保険などの様々な契約関係など、項目を分けていきます。
そして、出発までにやらなければならないことと、引っ越し先でやらなければならないこともわけておきます。
これらのリストを見ると、改めてやることの多さに驚かれます。
これと同時進行で荷物を段ボールに詰めていくという作業があります。
さて、わたしの失敗談というのは、子供の小学校の関係のことでした。
転校のための手続きを、前の小学校ではきちんと行っていたのですが、新しい学校に対しては転校の希望を伝えていなかったのです。
というのは、てっきり転入届を出した時点で、役場の方から学校に連絡が行くのだろうと思っていたからです。
1年生で入学する児童が学校に申し込みに行くことはないので、同じような感覚でいたのでした。
入学式の当日学校に行ってみると、慌てたのが学校の先生方です。
それは当然のことでしょう。何の連絡もなしにやってきたのですから。
組み分けも、教科書の手配も、様々な手続きを一通り済ませて入学式に備えていただろうはずなのに、突然、一人増えたのですから。
本当に申し訳ない気持ちで一杯でしたが、先生方や事務の方はその場で何とか素早く手続きを済ませてくれたので事なきをえたのですが、不注意だったと反省しました。
こういう細かな手続きについて会社が教えてくれるわけではありませんから、すべて自己責任で行わなければなら無いのも引越しの大変なところです。
しかし、トラブルの1つや2つは必ずあるものだというくらいに思っておかないといけないのかもしれません。
新しい土地では、何が待っているかわかりません。
その土地の生活に慣れるまでには時間もかかります。
だから、焦らず、1つ1つやるべきことをこなし、乗り越えていくということが大切なのでしょう。
段ボールの荷ほどきに関しては、生活をスタートしてすぐに必要になるものから取り出せるようにしておくと便利です。
また、現地で買い出しにいって揃えるのも良いでしょう。
しかし、色々買っているとかなりの失費になりますから、極力お金を使わないで済むようにすることも大切なことです。
最終更新日 2025年7月24日