新たに事業を立ち上げる際には、そのための資金調達をすることがまず行わなければいけない重要なことです。
その調達方法をどうするかによって、事業の方向性を決める要因となることもあるので、その選び方には十分に注意をし、検討を重ねなければなりません。
様々な経営方針が明確になっており、また綿密な事業計画が立案されている場合には、金融機関に融資を申し込むのが非常に良い方法となっています。
しかし多くの場合にはビジネスのアイディアが先行し、具体的な事業計画を立案する際にその要素が十分に集め切れないと言うことも少なくありません。
特にこれまで世の中に全く存在していない新たなアイディアが生まれ、これを具体的なビジネスにしたいと言う場合には、綿密に事業計画を描こうとしてもその根拠が十分に立証できないことが多いものです。
多くの金融機関では根拠のないビジネスモデルは受け入れられない傾向にあるため、このような場合には事業内容を理解し応援してくれる投資家に資金提供を依頼するのも1つの方法です。
エンジェル投資とは
欧米では新たに事業を立ち上げる際に積極的に資産家がその事業に対して資金を提供する、エンジェル投資が盛んに行われています。
このエンジェル投資は事業経験の豊富な資産家が、新たなビジネスを積極的に生み出そうとする起業家を支援する動きを象徴して呼ばれているもので、投資家が様々な新たなビジネスを応援してくれるエンジェルのような存在であることからその名称がつけられたと言われているものです。
しかし単純に誰にでも資金を提供してくれるわけではなく、事業性と社会に対する貢献度などを十分に考慮した上で、投資を行っていることに注意をしなければなりません。
最近では日本でも増田裕介など多くのエンジェル投資家と言われる投資家が誕生し、その支援を受けて新たなビジネスが誕生している例も増えています。
そのため、非常に新たなビジネスが発生しやすくなっている実態がありますが、その反面投資家が自分自身の資産を増やすためにこれらのビジネスを利用していると思われる例もあるので、この点には十分に注意が必要です。
野心を持っているエンジェル投資家も存在する
すなわち、エンジェル投資家は単に新たなビジネスの成功を応援しているだけではなく、中にはビジネスの成功を支援しながら最終的には自らのものにしようとする野心を持っている人もいると言うことです。
この点に充分に注意をし、その選び方に気をつけないとトラブルを呼び込んでしまうことにもなるため、注意をしなければなりません。
新たなビジネスを生み出すためには、非常に多くの労力を必要とするものです。
中にはそのために様々なテストを繰り返し、また毒性的なアイデアを形にしたものも少なくありません。
しかしこれらのアイディアを実際にビジネスにし企業として利益を得るためには、ある程度の資金が必要となります、そのためその事業資金を調達することが必要不可欠なものですが、これを提供してくれる投資家を自分の目的に合わせて選ばないと、大きな問題を生み出してしまうことになるのです。
ビジネスパートナーを受け入れる視点で十分にその実績を確認すること
エンジェル投資家を選ぶ際には、ビジネスパートナーを受け入れる視点で十分にその実績を確認することが重要です。
これまでどのような企業を支援し、さらにどのような実績を上げてきたのかを十分に調査し、またそれらの企業の現在の形なども確認をしておくことが大切です。
エンジェル投資家の中には元は資金提供の形で事業を支援し、これが軌道に乗った段階でその資金提供の実績や経営上の立場を利用して企業を自らのものにしようとするケースも多くなっています。
これらの場合に創業者の様々なアイディアや実績などを全て乗っ取られてしまうことになるので、創業者には何も残らないと言うことになりかねません。
また悪質な場合には創業時に取得した様々な特許や商標なども全て無償で提供しなければならない事態に陥ることもあり、大きな問題を抱えてしまうことになります。
エンジェル投資家は一般的には自ら様々な事業を立ち上げ成功させてきた実績があるため、新たに事業を行う人にとっては心強いパートナーとなることは間違いありません。
そのため経営上の助言を求めたり、様々なビジネス面でのサポートを依頼することも多くなります。
もちろんこのような部分は積極的に活用することが良い方法となりますが、それでも必要以上に経営に参入されないようにするための対策を持つことも重要です。
まとめ
エンジェル投資家を企業の重役等にすえると言う創業者もいますが、これは決して好ましいことではありません。
理想の投資家はあくまでもアドバイザー的な立場で経営に参入をする事はありますが、最終的な決定権は創業者に委託していることが多く、そのために企業のカラーを十分に保つことができるようになります。
エンジェル投資は融資を受ける場合とは異なり、その資金の提供者の人格が反映されるものであることを十分に考慮し、投資家を選ぶことが良い選び方となっています。
最終更新日 2025年7月24日