住宅の定期メンテナンスについて
注文住宅を長持ちさせる効果を高めてくれるのが定期メンテナンスです。
定期メンテナンスは消耗箇所を早期発見して、適切かつ迅速に対応するのがポイントです。
塗装と雨どいは自然に経年劣化しますので、放置しすぎないのが重要です。
塗装の塗膜は劣化したままにしておくと、雨が浸透するようになり雨漏りや水漏れのトラブルの原因になります。
雨漏りや水漏れは建物の内部にダメージを与えます。
施工されている断熱材を劣化することになるので、断熱効果が弱まって光熱費が高く感じられるようになり、家計への負担にもつながります。
雨どいも同様で、自然に枯葉や砂埃が蓄積する場所ですから、つまりを除去する必要もあります。
詰まったままで放置してしまうと、枯葉や砂埃が腐葉土になって苔が繁殖してしまったり害虫が生息するようになります。
腐葉土の状態なってしまって雨どいが詰まってしまうと、雨どいの排水経路とは別の場所で水がこぼれ落ちるようになり、外壁や屋根に当たってダメージを与えます。
定期メンテナンスは、生活しているときには気づきにくい箇所が、どういう状態になっているのかを把握するためにも必要です。
定期メンテナンスは必ずしもリフォームに結びつくものではありません。
あくまでも現状を把握して、必要の場合だけリフォーム工事を行います。
外壁塗装や屋根塗装は塗膜の保証期間が切れる前に現状確認をしておくと良いでしょう。
紫外線のあたり方などで劣化が進む場合もあるからです。
日照時間の推移と屋根塗装の塗膜の劣化を把握してもらうと、次に再塗装すべきタイミングの予測ができます。
注文住宅の定期メンテナンスは、次に何を施工したら建物の環境を安全に維持できるのかを把握するのが目的です。
早期発見できるのでリフォーム工事費用そのものも軽減できる可能性がありますし、なによりも建物がダメージを受けてしまう前に工事をできるので、建物が長持ちします。
建物の内部に雨水が侵入しなければ、それだけ部材も長持ちします。
濡れて乾燥すると、ダメージになります。
依頼する業者について
注文住宅を取り扱っている工務店は、地域性も大切にしています。
四季を通じて、どのような気候の変化があるのかを熟知しています。
台風の通過や地震の発生を同時に認識できるので、損壊していないか確認してもらいやすいメリットもあります。
地域性を重視した営業では、担当者が外観から目視確認できるのもポイントです。
住宅メーカーによっては、メンテナンスそのものに出張工事費用がかかります。
地元の工務店ならば、工務店の営業まわりや現場仕事の帰路などに立ち寄ってもらえる手軽さもあります。
目視確認は、車窓越しに見るだけでも十分な場合が多く、もしも屋根に異常が発生していたり、雨どいが損壊していれば車道を走りながらでも認識できるからです。
注文住宅の工務店は、近所にいる安心感だけではなく、実際に機動性に富んでいる営業スタイルなので、相談しやすいのも魅力です。
家族が留守中でも、外観だけのチェックは行ってもらえます。
顔見知りの工務店ならば、家族が不在の時に屋根に上ってもらっても抵抗なく作業してもらえるのもポイントです。
木造建築の注文住宅のメリット
木造建築の注文住宅は天然無垢材を使用して建築されるので、長持ちしやすいのがメリットです。
建物として長持ちするのは、耐久性の高い木材の部分です。
壁材も含めて、床材などにも天然無垢材を使用すれば、長持ちします。
しかし部品は消耗してしまったり、塗装の塗膜は劣化しますので、耐久性が高い個所と、自然に経年劣化する箇所を、分けて把握するようにしましょう。
長持ちするのが注文住宅ですが、定期メンテナンスを怠れば劣化は進行してしまいます。
耐久性の高い天然無垢材であっても、慢性化した雨漏りや湿度の高い環境などの悪条件では、ダメージを受け続けてしまいます。
害虫忌避効果の高いスギであっても、まったく腐敗しないとは限りません。
接続箇所に異なる部材を使用して施工すれば、シロアリが寄り付く場合もあります。
耐久性の高さは、住環境の悪化に対抗できない場合もあります。
工務店の担当者は、定期メンテナンスを通じて、どのような悪条件が発生しているのかをチェックしてくれます。
新築したときには気づかなかった問題点が判明する場合もあります。
問題点が発生しても、対処すれば大丈夫です。
重要なのは、まったく問題が発生しない住宅ではなく、発生した問題に対し果て適切に解決策を提示してもらって、保守点検を通じて住宅を長持ちさせることです。
工務店の人が問題点を説明してくれる時は、必ず写真や映像で記録しておきましょう。
自分では撮影できない箇所でも工務店の人はカメラを持って近づけるので、遠慮なく依頼しましょう。
言葉による説明だけではなく、写真や映像で記録しておくと家族にも見せられます。
工務店の人が話した内容を家族から家族へ伝達すると、どうしても祖語や誤解が発生しやすいのですが、工務店の人が話す姿そのものを映像で記録しておけば、その当日に不在だった家族も説明を受けているのと同じ状況で見られるようになります。
リフォーム予算の見立てなどもスムーズに連絡しあえます。
最終更新日 2025年7月24日